仕事を辞めたら授かった話 その4

さっそく、でっかい子宮筋腫で早い妊娠をオススメされた私たち夫婦の妊活生活がスタートした。

婦人科の先生曰く、子宮筋腫が妊娠を妨げる場合もあるとのことで、まずは不妊治療のクリニックで診てもらうことをすすめられた。

実は結婚当初の30歳くらいのころ、基礎体温を測って自分たちなりに試みたことがあったが、勉強不足のせいか妊娠することはなかった。

そのまま仕事が楽しくなって妊活もやめてしまっていた過去があったので、もしかしたら自分は「できにくいのかも」とは薄々感じていた。

そして今36歳という年齢も考えると、不妊治療という選択はすんなり受け入れられた。

近くの不妊治療を行っているクリニックの一覧をもらったので、まずは通いやすい一番近所のクリニックへ行ってみることにした。

とはいえ、やはり「人工授精」とでかでかと書かれた看板のクリニックに、誰も気にしちゃいないとわかっていながらも夫と二人でそわそわしながら入口へ入った。

するととても優しい受付のおばちゃんが丁寧に対応してくれ、問診票を書いてお渡しするとそれまで笑顔だったおばちゃんは少し真顔になり

「先生の診察が始まる前に、このファイルを読んでおいてね。診察でわからないことがあれば、あとで遠慮なく聞いてね。」

と意味深なことを言われドキッとした。

渡されたファイルには、診察の流れや各検査の料金などと、妊娠を望む夫婦の身体つくりについてなど書かれていた。

あまりにもページが多く、読み切れないまま診察室に呼ばれてしまった。

そして私たちは初めての不妊治療が始まる・・はずだった。

続きます。

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